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今月のチーズのお話

2022 January

サン マルスラン Saint Marcellin
サン マルスラン Saint Marcellin

掲載日:2021/11/17

サン マルスラン Saint Marcellin

「サン・マルスラン」の故郷、ローヌ・アルプ圏。冬はミストラルが吹き荒れ、夏は乾燥しきった土地柄です。かつては山羊が飼われていました。有名な逸話として、狩りに出かけた、後のルイ11 世となる皇太子を地元の木こりが助け、日ごろ食べている料理とこのチーズを振舞ったところ皇太子がいたく感謝し、このチーズの名声が確立されたと言われます。

1870 年にはサン・マルスランの町に鉄道が開通し、チーズは美食の町リヨンへと広まりました。需要が増すにつれて山羊乳では足りなくなり、20 世紀には牛乳製になっていきました。
熟成させたサン・マルスランを今日のように有名にしたのは、リヨンの中央市場にあるチーズ屋のリシャールという女性です。2013 年にはIGP(保護指定地域表示)を取得。これを機にトロトロに熟成させて販売するフロマジェが増えていきました。
地元で人気のロシャ社は、ヴェルコール山麓の麓、標高600 メートルにある1970 年に創業した家族経営の会社です。EU 衛生基準により2000 年に改装され、生産量を少しずつ伸ばしていきました。農家製からのスタートでしたが、彼らが持っている乳牛だけでは乳量が足りず、近隣の農家から牛乳を買うことになったため、農家製は名乗れませんが、製造は丁寧で機械化はされていません。
製造を担当するのはジャンから息子のフロリオンへと受け継がれています。販売の担当はフロリオンのお姉さんのマリアン。週3 回、サスナージュやグルノーブルのマルシェで販売をしています。末っ子が事務を担当し、家族仲良く仕事分担していることが分かります。25 ヘクタールの土地には放牧地と採草地があり、夏の間は草刈りに追われます。急斜面には伝統の胡桃畑もあり、こちらも収穫、洗浄、選別など休む暇はないそうですが、喜んで食べてくれる人がいるから楽しいと話してくださいました。
食べきりサイズのサン・マルスラン。ワインや日本酒との相性も良いのでこの機会に是非お試しください。
2022 年もよろしくお願いいたします。