2月バレンタインには世界最高のブルーチーズを。

フランス歴代の王様達に愛された伝統のブルーチーズ

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ロックフォール村から届けられる手作業のこだわり

ロックフォールのことが歴史上で初めて語られているのは14世紀初期のことですが、その起源は2000年以上も昔、ローマ時代まで遡ると言われています。当時のロックフォール村一帯は作物が育ち難かった土壌でしたが、フランス国王シャルル6世が土地を保護し、住人に対して独占的なロックフォールの製造と熟成権を与え、“洞窟”をチーズの熟成場所として指定した記録も残されています。この特権はシャルル7世、フランソワ1世、アンリ2世、ルイ13世、ルイ14世と歴代の王により保証され続けてきました。
自然にできた石灰岩のこの洞窟の中には“フルリーヌ”と呼ばれる湿った風が通り抜けます。フルリーヌは熟成庫内に幾つかある天然の通気口から12℃の空気、98%の湿度を運んできます。この自然のカーヴのなかで、チーズはゆっくりと熟成していくのです。栗の木の棚に並べられ、フルリーヌに包まれながら約3ヶ月を経る頃には個性的な香りと味わいが出来上がります。

フェルミエで取り扱っているのは、伝統的な製法を受け継ぐカルル社のロックフォール。濃厚でクリーミーな食感と羊乳の甘みが際立ち、力強い味わいの中にも奥深いコクがあり、その余韻の長さは他に類を見ません。ライ麦パンに塗っていただくのが伝統的な食べ方とされていますが、バニラアイスとの相性も抜群です。甘口のワインやドライフルーツ、ハチミツなどと合わせると美味しさはより一層広がります。また、ロックフォールと無塩バター、少量のソーテルヌを加えて練りカナッペにするのもおすすめです。フランス歴代の王様達に愛され続けたブルーチーズをぜひお楽しみください。

3世代に渡るカルル社の情熱はもうすぐ100年に

ロックフォールの産地は、フランス中央山塊の南、標高800〜1200メートルに位置する石灰岩質のレ・グランコースと呼ばれる高原地帯です。ここに位置するコンバルウ山の壁面にロックフォール生産者の社屋は並んでいます。
現在のロックフォール生産者は7社、その中の1社で、フェルミエが長年親交を深めてきたのがカルル社です。1927年にフランソワ・カルルによって設立され、1957年にジャック・カルルが引き継ぎました。時代の波に左右されない伝統的な手作業を守り続けた2代目のジャックは、ロックフォール界の重鎮のような存在でした。2008年に経営を娘のデルフィーヌにバトンタッチし、カルル社の職人技の伝統は引き継がれています。
レンガ色をしたモダンな社屋に一歩入ると、カードのカット、攪拌、型入れ、青カビのふりかけまで全てが手作業で行われており、青カビのペニシリウム・ロックフォルティの自社製造まで行っています。工場での大量生産が主流の現在でも、あえて手作業にこだわり、特別なロックフォールの味を求めるお客様のニーズに応え続けています。

▼ Fermier Buyer’s Comment
 〜 フェルミエ バイヤーズコメント 〜

■「ロックフォール/カルル Roquefort “CARLES”」
 〜カビカビのパン ド カンパーニュ〜

カルル社のロックフォールの作りの特長は、昔ながらの作り方をしていること。青カビもパン ド カンパーニュから起しています。他の工房では青カビを水などの液体に溶かして使っている工房もある中、写真で見たカビカビのパン ド カンパーニュはどうやって作られているのか? 昔年の疑問を昨年出張に行ったスタッフにお願いして聞いてきてもらいました。
まずは青カビを作るベースのパン ド カンパーニュも特別な配合で作られます。焼き上がったら熟成庫へ。ロックフォールと同じ栗の木で出来た棚の上に置かれ、パンにペニシリウムを入れます。パンの温度が下がってくるとペニシリンが出来上がった証。パンを粉々にしてペニシリウムの元になります。そのペニシリウムに関してもエレガントやセレクションといったブランドで使い分けをしているそうです。このパン ド カンパーニュから起こした青カビをカードを型に詰める時(その型も昔同様の金属の型を使用)に、青カビを上から振り掛けています。その様はまるで日本酒の麹を作る時のよう。青カビをサササササーっと振り掛けているのです。このようなこだわりが他社とは違ったカルル社だけの昔を残しつつ、生き生きとした味わいを生み出す源となっています。
お気づきの方もいらっしゃると思いますがカルル社のロックフォールには赤ずきんちゃんのマークが描かれています。カルル社の初代フランソワさんが赤ずきんちゃんの昔話が大好きだったことからそのマークが採用されたそうです。ロックフォールはチーズAOC認定第1号。フランスの人達にとって大切なチーズの位置付けで、ブルーチーズと言えばロックフォールと思うぐらい青カビチーズの代表選手なのです。フランスでも大切にされているロックフォールにこだわりを持って作り続けるカルル社の気概を感じて頂けると嬉しいです。ちなみに少し塩っぱく感じる時には無塩バターに混ぜて、練ってバケットにのせて召し上がるのもおすすめです。ロックフォールのお供はソーテルヌで!! カルル社のロックフォールは女性的と言われます。滑らかな口溶けに広がる青カビの香りをお楽しみ下さい。

■「ロックフォール /カルル」のカット・保存方法

<カット方法>
水分が多く、生地が崩れやすいものが多いです。ワイヤーでカットすると断面がキレイに保てます。

<おすすめ器具(製品)>
ギロチン、オリジナルナイフ、ハンドリナー

<保存方法>
包装資材:二重紙、ラップなど
温度:10℃以下
保管方法:冷蔵庫の冷気吹き出し口の近くや他の食材からは離して保管をおすすめします。また、乾燥防止や他の食材への匂い移り防止の為にきっちりと包んでください。
注意点:商品の特質上、表面に水分が発生します。表面の水分は、こまめにペーパー等で吸い取りラップや二重紙も取り換えるようにしましょう。
品質・状態:
● 水分の発生しやすい性質があります。こまめに水分をキッチンペーパー等で抑えて、ラップを変えると美味しさが保てます。
● 乾燥に弱いチーズです。乾くと食感が損なわれる可能性がありますので、きちんと包んで冷蔵庫で保管をして下さい。
● 塩分の味わいはホールによって微妙に違う場合がございます。毎回が必ず同じ味わいではないことは予めご了承ください。ますが、製造の際に自然にできる孔となります。



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ロックフォール /カルル
Roquefort “CARLES”

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