共働学舎新得農場(北海道・新得町) 「ラクレット」

加熱することで香り高い風味が生まれる共働学舎の「ラクレット」。
外皮に独特の香りがあり、中はマイルド。フランスチーズ業界の第一人者、ジャン・ユベール氏が新得農場を訪れ「この気候・風土や山の放牧スタイルに最もふさわしい」と作るのをすすめたチーズです。

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東京から北海道・新得町へ。

共働学舎新得農場の代表・宮嶋望さんは、アメリカのウィスコンシン大学の畜産部で学び、1978年に帰国。北海道の新得町から、かつて町営牧場があった土地をただで貸すから牧場をつくらないかと誘われ、東京から北海道への移住を決めました。ここから宮嶋さんの挑戦が始まったのです。



国産チーズの発展に多大な貢献をした宮嶋さん。その挑戦はまだまだ続きます。

6人からのスタート。

立ち上げのメンバーは宮嶋さんの家族と後輩を合わせて6人。工事現場から使い古しの解体したプレハブ住宅をもらい、それを組み立てて暮らしながら、牛6頭からスタート。農協の正会員となる前は生乳を出荷できず、無駄にしないためにバターやチーズをつくり始めたといいます。
宮嶋さんと初めてお会いしたのは1992年春。宮嶋さんは当時フランスAOC(現AOP)の会長をされていたジャン・ユベール氏を招聘してチーズ生産者向けのセミナーを開催。経済優先に走り、自然環境や人間社会のバランスを崩してしまうことに警鐘を鳴らしてくれたユベール氏に「生きたチーズ」を学んだといいます。

試行錯誤の末に生まれた「ラクレット」。

ゆっくり熟成するチーズはスローペースの農場にぴったりだと信じ、ラクレットにも力を入れてきました。今でこそ人気がありますが、東京で開催された催事で溶かして試食を始めると臭いから販売をやめてくれと言われたこともあったと笑いながら話してくれました。ラクレットの匂いを減らし、日本の食材とも合うように研究を重ねた結果、1998年に「第1回オールジャパンナチュラルチーズコンテスト」で最高賞を受賞。共働学舎のラクレットは一躍有名になりました。
日本の水、土壌、微生物で日本人にさらりと受け入れられるチーズをつくらないといけない、と宮嶋さんは十勝ラクレットモールウォッシュ(十勝6工房共同)を提案。宮嶋さんの挑戦はまだまだ続きます。

自然の空調のカーヴでラクレットは熟成されます。
アイデア次第で色んな食べ方ができます。

ラクレットは楽しみ方いろいろ。

共働学舎ではラクレットはお餅と一緒に食べるのが人気だそう。「軽く焼いたお餅の間にラクレットを挟み、もう一度ラクレットが溶けすぎない程度に焼いて海苔で巻いて、ちょっとイクラなど魚卵をのせると色合いもいいので試してみて欲しい。ラーメンに入れるのもいいです」とメッセージをいただきました。いろいろと試してみてくださいね。

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