5月、緑眩い季節には香ばしい羊乳チーズを。
「ナポレオンの鼻」とも呼ばれる、香ばしい羊乳製ハードチーズ。


ピレネー山脈麓からやってきた羊乳製ハードタイプ
「ナポレオン」は、フランスのコミンジュ地方(ピレネー山脈麓)でつくられる羊乳製セミハードチーズです。赤茶色のしっかりした皮を持ち、小麦や花のような香りと、甘くキャラメリゼされたバターのようなリッチな味わいで、ハーブを感じさせる余韻が特徴。その名の由来は、チーズが熟成する洞窟の近くにある「ナポレオンの鼻」と呼ばれる特徴的な形の山にあり、その山を模してつくられたとも言われています。
このチーズの滑らかな風味には、ボディのしっかりしたボルドーの赤ワインが伝統的にいい相性と言われています。他にも樽熟成させたシャルドネなどのブルゴーニュの白ワインも、チーズのナッツ感やクリーミーさを引き立てます。
またピレネー地方の定番の食べ方として、黒さくらんぼのジャムに合わせれば、チーズの塩気とジャムの甘酸っぱさが重なり、デザートのような贅沢な味わいになります。
ピレネーの風土を大切にしたチーズ作りを
生産者のLes Fromagers du Mont Royal(レ・フロマジェ・デュ・モン・ロワイヤル)は、フランス南西部ピレネー山麓のモンレジョーに拠点を置き、地元の酪農家が作る伝統的なチーズを厳選し、自社のセラーで最高の状態にまで熟成させる「熟成士」としての役割を担っています。伝統的な製法と革新的な技術を融合させて、個性的で味わい深いチーズを作り出し、環境に配慮した持続可能な生産方法を採用し、地域の風土と文化を大切にしながら、国内外で高い評価を受けています。


同社の創設者の一人であり、長年にわたりチーズの選定や販売に携わってきたのが、Dominique Bouchait(ドミニク・ブシェ)氏です。彼はフランスで最高の技能を持つ職人に贈られる称号、M.O.F.(フランス国家最優秀職人章)を2011年に受章した、チーズ界の巨匠です。
ピレネーの伝統的なチーズ作りを守り、熟成(アフィナージュ)の技術を極めた人物としても知られています。彼の情熱は「伝統への敬意」と「品質への妥協なきこだわり」に集約されています。
今回おすすめの羊乳製ハードチーズ「ナポレオン」は、そんな歴史と職人技が溶け合う「至福のひととき」を届ける逸品と言えます。ピレネーの峻厳な山々と、そこにある職人の魂を直に感じてみてください。
