9月のお月見には
本物の味わいの「カマンベール」を。
初秋の時期にシードルと合わせて。
本家本元の「ノルマンディー」のカマンベール。
今や世界のチーズの代名詞とも言われる「カマンベール」。その歴史は古く、1791年にカマンベール村に住む農家のマリー・アレルがつくり始めたと言われています。その中にあって「ノルマンディー」を名乗れるものは限られ、フランスのノルマンディー地方でつくられているAOP(原産地呼称)を持ったものが、「カマンベール ド ノルマンディー」です。数多くのカマンベールが生産される中、同じ産地で伝統的製法に沿って生産している少数の生産者がつくるこのカマンベールこそが本家本元の味わいなのです。
人間の手だけが微妙なミルクの感覚を確かめられるという、こだわりの手作業こそが美味しさの秘訣だと言われるカマンベール ド ノルマンディー。力強いノルマンディー牛のミルクが生み出す深いコクと余韻が、ファンの心を惹きつけます。
数あるブランドの中でも昔ながらの製法と伝統を守るレオ社のカマンベールは、ノルマンディーの良質なミルクの力強さが感じられます。周りを覆う白カビは、スプレーによって吹き付けられ、風乾室で最低21日以上熟成されます。外皮が赤茶色くなり香りも強まる完熟の状態はもちろん美味ですが、中心に白い芯がやや残った状態を本来の熟成とする見方もあるようです。
カマンベールは調理用に使われることも多いチーズですが、「ノルマンディー」が付くものは、まずはそのままをお楽しみください。また、シードル(りんごのお酒)と一緒に味わうのもおすすめで、りんごと一緒にオードブルにするのもぴったりです。秋めいてくるこれからの季節には、さつまいもなどの秋野菜と合わせてお月見を楽しむのも良いですね。
90年以上の歴史とノルマンディー牛へのこだわり。
1931年、テオドール・レオ氏は、弟のアルベールとともにレオ社を創業。当時より近隣の農家からミルクを買い付けて生産しているレオ社のモットーは「自然の微生物を壊さず、本物のカマンベール ド ノルマンディーの伝統を守っていく」こと。その言葉通り、乳の輸送は最低限、カードカットやルーシュ(おたま)を使った型入れなど、熟練した従業員による昔ながらの手作業にこだわり続けている貴重なつくり手です。
地元原産の「ノルマンディー牛」の導入にも積極的に力を入れ、この牛のミルクだけを使ったAOPカマンベールの製造も行っています。さらに熟成度合にもこだわりを持ち、販売時に顧客ニーズに合わせてセレクトしたものを出荷しています。創業以来、フランス最大級のチーズのコンクール「パリ農業コンクール」でも毎年のように金賞、銀賞を受賞しており、世界に知られる生産者となっています。
▼ Fermier Buyer’s Comment
〜 フェルミエ バイヤーズコメント 〜
■「カマンベール ド ノルマンディー Camembert de Normandie」
〜 王道中の王道です!! ぜひお試しください 〜
早くもバイヤーズコメント 2 回目の登場となるオンラインショップ・通信販売担当の佐々木です。
今回皆様におすすめしたいのはフェルミエ不動の人気を誇る王道の白カビチーズ「カマンベール ド ノルマンディー」。チーズに詳しい人も詳しくない人も誰もが知っている、誰もが耳にしたことのある「カマンベール」という名のチーズ。フェルミエでも販売しているのが当たり前になり過ぎて、改めて紹介する機会がなかったことを反省しています。
さて、今や発祥の地・フランスのみならず、世界中で生産されている「カマンベール」。では、「カマンベール ド ノルマンディー」を食べたことがあると言える人がどれ位いるのでしょう? 実はフランスで AOP を取得している「カマンベール ド ノルマンディー」は無殺菌乳を使い、限られた地域で決められたルールを守ってつくられています。1931年創業のレオ社では半径30km以内の39生産者から買い付けた AOP規格の要件を満たした牛乳のみを原料にしています。なんと、1個250gのカマンベールをつくるのに必要な生乳は2.3リットルというからビックリです。
牛乳が運ばれてから伝統的な製法に則ってつくられたカマンベールは15日目に経木の入れ物に入れられます。何故に経木の入れ物? 型崩れを防ぐ為など所説ありますが、カマンベールが美味しくなるにはチーズを呼吸させる必要があり、それを経木の入れ物が手助けするとか。そうやって程良いチーズの水分を保ちながら熟成されていくカマンベール、この世に生まれて 22 日目にやっと製品として出荷出来る状態になるのだそうです。
お召し上がりいただく際にはカット面を空気に触れさせ、程良い生地のしなやかさを取り戻す為、1 時間前には冷蔵庫から取り出しましょう。そういえば「カマンベールの日常的摂取が認知症の予防になる」なんて研究結果も!美味しくて、長く、元気でいられるなんて最高です。無殺菌だからこそ、テロワールの影響を受け、その時期折々の味で私たちを魅了してくれる「カマンベール ド ノルマンディー」をこの 9 月に是非ご満喫ください。
■「カマンベール ド ノルマンディー」のカット・保存方法
<カット方法>
外皮をバランスよく切り分けることで、どのカットも同じような味わいで楽しめます。
<おすすめ器具(製品)>
オリジナルナイフ、ハンドリナー
<保存方法>
包装資材:プラ流れ止め、セロファン、二重紙、ラップなど
温度:10℃以下
保管方法:冷蔵庫の冷気吹き出し口の近くや他の食材からは離して保管をおすすめします。また、乾燥防止や他の食材への匂い移り防止の為にきっちりと包んでください。
注意点:
包んだままにしておくと中に水滴が発生して、状態が悪くなってしまいます。こまめな包み替えをおすすめします。カット面の生地が柔らかいので、プラ流れ止めを当ててからラップや二重紙で包んで保管してください。
品質・状態:● 表皮が茶褐色になり香りも強く変化することがございます。こちらは熟成に伴う状態変化の為、食べても害はございません。
● 熟成状態によっては生地の真ん中にチョーク状の芯が残っている場合がございます。これは、若い熟成段階に見られるものです。
● 熟成が進むと塩味が増したり、多少の苦味を感じることがございます。