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今月のチーズのお話

2021 September

マンステール Munster
マンステール Munster

掲載日:2021/09/16

マンステール Munster

マンステール Munster 

伝統のレシピに沿ってつくられ、3週間の熟成を経たマンステール。独特の強めの香り、そして味わいは芳醇。フィッシャー社自慢のセラー用の洞窟で熟成されたアルザスを代表するウォッシュチーズをお召し上がりください。アルザス流にあつあつポテトと一緒にいただくのもおすすめです。
 ライン川を挟んでドイツと国境を接するアルザス地方。コロンバージュと呼ばれる木骨組みの家並みは独仏間で揺れ動いた歴史を感じさせます。美しい村々が並ぶワイン街道は、ワイン好きだけでなくワインを飲めない人も楽しめると人気です。表皮を洗った独特の匂いのマンステールは、ワインのあてにはもちろんのこと、ホテルでは朝食に並ぶほど、なくてはならない存在です。その歴史は古く、マンステールの谷に修道院が建設された時にまで遡ると言われています。ヴォージュ山脈の東に位置するアルザス地方と西側のロレーヌ地方の斜面で、それぞれの人々によってチーズづくりは受け継がれてきました。現在でも農家製が多く人気が高いのは、マンステールを製造する農家民宿「フェルム・ド・オーベルジュ」のおかげかもしれません。
 農家製のマンステールの熟成も行っているフィッシャー社は、リュクヴィルから車で10分程の小さな村、ベーブレンハイムにあります。歴史を感じさせる石造りの壁には「Fischer-Mauler Fromages-Vins dialysate」の看板。ワイン販売を行う中、顧客リクエストでチーズの熟成をスタートさせたと言います。フィッシャー・ブランドとしてビジネスに変えたのは初代アルベルト・フィッシャーの意思を継いだ2代目のアルマン・フィッシャー氏でした。3代目、4代目と少しずつ会社は大きく成長し主軸のマンステールの他、白ワインで洗った「カレ・ブラッスール」、蒸留酒で洗った「ヴィニョロン・マール・ド・ミュスカ」などを生み出しています。
 マンステールは何度も洗うことで少しずつオレンジ色の表皮が出来上がっていきます。かつてはカーヴに赤い酵素が住んでいましたが、近代的なカーヴで熟成させても色はつきません。フェルモン・ルージュと呼ばれる酵素を使うのが常識となっています。看板商品であるマンステールは伝統の直径17cm、800gですが、近年は200gの小さいサイズが人気です。現在は4代目のパトリシア社長から5代目のアンヌさんへと伝統は引き継がれています。無殺菌乳でつくるこだわりのマンステール。匂いは強く感じるかもしれませんが、味わいはまろやかです。じゃがいも料理やオムレツに合わせて楽しんでいただきたいと思います。同郷のワインはもちろんですが、ビールにもよく合います。