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今月のチーズのお話

2021 March

シャビシュー デュ ポワトゥ(農家製) Chabichou du Poitou
シャビシュー デュ ポワトゥ(農家製) Chabichou du Poitou

掲載日:2021/03/22

シャビシュー デュ ポワトゥ(農家製) Chabichou du Poitou

シャビシュー デュ ポワトゥ(農家製) Chabichou du Poitou 

8世紀頃、サラセン軍の農民たちによってつくり始められたシェーヴルチーズ。当時はアラブ語で山羊を意味する「cheblis =シェブリ」と呼ばれ、やがて「シャビシュー」に変化していきました。上部がやや細めでスマートな円筒形。熟成とともに表皮にグレーがかったかびが現れ、きめ細やかな生地はほっくりと締まってコクが増していきます。ほど良い酸味とミルクの甘みのバランスは絶妙です。
 フランスのチーズ商から絶大な人気を誇る、ポール・ジョルジュレ氏のシェーヴルです。出会いは「サロン・デュ・フロマージュ」。取引が始まったのはもう15年近く前のことになります。
 高さ6cm ほどの円筒形をしたシャビシュー・デュ・ポワトゥは、3年前に帰国したファビアンの大好きなチーズでした。店頭で熱弁をふるってくれたおかげで、少しずつ認知度を上げてファンが増えていったのです。個性的なロワール地方と比べてポワトゥ地方のシェーヴルは、酸味が穏やかでとてもクリーミィ。特にポール・ジョルジュ
レ氏の作品はリピートしたくなる不思議な魅力にあふれています。フェルミエツアーで彼の農場を訪ねたのは2013年6月。晴天に恵まれた牧草の刈り入れに忙しい時期ではありましたが、熟成別のシェーヴルを藁の上に並べ、ハーブ混じりの牧草や花を交えながら巨大な美しいプラトーをつくり、もてなしてくれました。美味しいシェーヴルは健康な山羊からの贈り物といえます。山羊の餌はすべて自家製で、地元の牧草に加えて栄養価の高いカラス麦、大麦、とうもろこし、穀物、藁をバランスよく加えていますから滋味たっぷりです。搾乳後の乳の保存温度、凝固時間に48時間もかける手法、カーヴに住み着いた微生物の生かし方など、ポールのこだわりは半端ではありません。
 シャビシューはアラブ語で山羊を意味する「シェブリ」に由来します。フランスに山羊がもたらされたのは西暦732年のトゥール=ポワチエ間の戦いに敗れたサラセン軍が山羊とともにこの地に残り、チーズづくりの技術を生かし、シャビシューの祖先を生んだといわれています。表皮は淡いクリーム色で熟成とともにブルーとグレーの自
然のカビが広がってきます。中は白く均一できめが細かく、熟成が進むうちにもろく崩れやすくなり、旨味が凝縮されコクを増していきます。熟成ごとに変化していくシャビシュー・デュ・ポワトゥを大いに楽しんでいただきたいと思います。